　新潟市内で見つけた田の神さま

　田の神さまは九州の鹿児島地方と宮崎の一部に残る豊作を願う農民の信仰が具現化された石仏。田の神には大きく分けて三つのタイプがある。
　　一つめは神官の装束に身を固めて、端然として田んぼを見渡しているタイプ。
　　二つめは旅の僧侶の姿をしているタイプ。
　　最後は農民の姿でしゃもじとお椀を両手に持って笑っているユーモラスなタイプ。

　今回撮影した物はしゃもじとお椀を持つ農民姿の田の神さま。場所は田んぼの畦などではなくて民家の庭先でした。新潟市沼垂にある古美術店「長谷川美術」さんの小さなお庭に置かれているのですが、以前に業者さんから販売目的ではなく個人的な趣味から三体購入した中の一体。他の二つは常連さんに恋われて貰われていったそうな。後ろ姿がキノコみたいで心くすぐられる感じでした。